先日生徒さんから、「コーティングチョコレートでガナッシュは作れますか?」とご質問をいただきました。
私もコーティングチョコをガナッシュに使ったことはなかったので、早速実験して確かめてみました!!
そこでいくつか発見もあったのでかなり勉強になりました^^(ご質問ありがとうございます!)
というわけで、今回は「コーティングチョコをガナッシュに使っても問題ないの?」という素朴な疑問について、
YUIKOの実験を元にお答えしていきます!!
コーティングチョコレートをガナッシュにも使える?
今回実験に使ったコーティングチョコレートは富澤商店で購入した「ノベルビター」という商品です。
早速結論からなのですが、「コーティングチョコレートはガナッシュにも使えるか?」と聞かれたら、
ガナッシュに使えなくはないけど、目的によっては使わない方がいい!
というなんとも歯切れの悪い結論へとたどり着きました^^;
実験してみた感想は以下のとおり。
- コーティングチョコでもガナッシュは作ることは作れる(失敗しない)
- でもやっぱり普通のチョコを使うのとでは出来上がりが違う!
- その違いが気にならないなら、(個人の判断で)使ってもいいんじゃないか?
そのように判断した理由を、YUIKOの実験レポよりご説明しますね。
コーティングチョコレートをガナッシュに使ってみた結果
ガナッシュとは、チョコレートと生クリームを混ぜ合わせて作ります。
「生チョコ」をイメージしていただくと良いですよ^^
作り方は簡単♪
STEP1:湯煎で溶かしたチョコレートを用意する
湯煎で溶かさなくても、事前に細かく刻んでたらOKですが、溶け残ると嫌なので、私は湯煎で溶かす派です^^
STEP2:温めた生クリームを加える
少量なら、レンジでチンするだけでOK!
STEP3:ツヤツヤになるまで中心から丁寧に混ぜる
ここは丁寧に混ぜるのがポイント!
中心からくるくる混ぜていると、ツヤツヤになります^^
ちなみに、コーティングチョコレートはツヤツヤになるまでがものすごーく早かったです!!
分離の心配はしなくても良さそう…
というわけで!ひとまずガナッシュ自体は失敗せずに作ることができました!
でも、ここからが大事で、いくつか問題点もあったのです。
コーティングチョコで作るガナッシュの問題1:質感
コーティングチョコで作ったガナッシュの質感は、
とってもサラサラ!でした。
そのため、用途によっては使いにくくなります。
冷ましたら、もちろんやや固さが出るのですが、
今度はコーティングチョコが固まりやすいからか?
混ぜるとダマのようなものができてしまいました。
(普通のガナッシュはダマにはならないです)
ガナッシュの用途が、ケーキに薄く塗るとか
冷やし固めてカットするとかならば使えるかもしれないけど、
絞り出しなんかだと、かなり難しそうです。
そのため、コーティングチョコを使うならば、
通常のレシピよりも生クリームはやや少なめに調整した方が
安全かなという印象でした。
けど、そういう微調整こそ難しいですよね^^;
なので、そこで悩むなら
もう通常のチョコを使った方が早いかも?とも思いました。
コーティングチョコで作るガナッシュの問題2:味
今回歯切れの悪い回答になった9割の理由がここなんですよね^^;
出来上がりの味が…
普通のチョコ(クーベルチュール)で作ったガナッシュよりも
明らかに油っぽい!そして口触りが悪い!
という印象が強かったのです。
普通のガナッシュの味が10なら、
コーティングチョコのガナッシュは2とか3くらい…
(YUIKOの感覚でしかありませんが)
まあ、はっきり言って、
お味がイマイチ!でした^^;
しかし!
「味」って結局は主観なわけです。
そして、
「美味しくないから使わない方がいい!」
と言い切れるほど不味くもないという…
微妙〜なラインでした^^;
(油っこさが強いので、
人によっては受け付けないかもしれませんが…)
そして、使う量によっては
ちょっと味が劣っていたとしても、
そんなに影響がない場合だってあるのです。
(ほんのちょっとだけケーキのパーツとして使うとか)
だから、そこまで味のクオリティを求めないのであれば
個人の判断で使うのは一概にダメではないと感じました。
正直、その方の状況や、好みもかなり影響します。
なので、味に関しては
通常のガナッシュよりか、
油っぽく、口触りが悪く仕上がるがけど
それが気にならないならばOK
という結論にたどり着きました。
もしお家に余っているコーティングチョコを
ガナッシュに使いたいという場合は、
まずは少量で試しにガナッシュを作ってみる。
→食べてみた感じが自分にとってOKラインだったら
代用として活用する
というのが一番安全かなと思っています。
コーティングチョコと普通のチョコの違いって?
何で今回のような結果になったのか?
というと、やはりコーティングチョコレートと
通常のチョコレートとの成分の違いからです。
そもそもコーティングチョコレートって何?
カカオマスからカカオバターを抜き取り、代用油脂と砂糖を加えたもの。伸びがよく、お菓子のコーティングに向いています。また、テンパリング(温度調節)の必要がないため、とてもかんたんに使えます。
cuoca「チョコレートの基本」より引用
つまり通常のチョコレートには含まれている「カカオバター」が
コーティングチョコでは「代用油脂」に置き換えられているのです。
食べた時の印象が変わってしまった理由
コーティングチョコレートは
ツヤが出て伸びがよくなるように作られています。
本来はこういった性質をチョコに持たせるために
テンパリングという作業を加える必要があります。
しかし、コーティングチョコは
そのテンパリングが不要というのが「ウリ」なのです。
つまり最初から「作業性」を重視して作られたもの。
作業性を向上させるために成分も加工されています。
一方チョコレートのあの滑らかな口触りは
「カカオバター」によるものです。
コーティングチョコレートは、
通常のチョコレートに含まれる「カカオバター」が
意図的に「代用油脂」に置き換えられているため、
結果として「油っぽさ」「口触りの悪さ」
を感じてしまったというわけです。
しかもガナッシュはチョコにさらに
「生クリーム」を加えるので、
より油っぽさが際立ってしまったのだと考えられます。
まとめ
今回の実験結果より
コーティングチョコを使っても
ガナッシュ自体は作ることができる
ということがわかりました。
一方で通常のチョコを使った場合より
質感・味共にやや劣るということがわかりました。
もし代用したいという場合は
味や質感が満足いくものにならない可能性がある
ということを頭に入れておく必要があります。
そして、一番良いのは
少量で実験的に作ってみること。
これで、使うか?使わないか?
を判断するのが何よりも安心かなと思いました!
それでは今日はここまでとなります!
ありがとうございました^^
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